“見える化”という支援

「何度説明しても、なかなか伝わらない」
「次に何をすればいいのか分からず、不安そうにしている」
子どもとの関わりの中で、そんな場面に出会うことがあります。
そんなときに役立つ支援方法のひとつが、「見える化」です。
「ちゃんと説明する」だけではなく、目で見て分かるようにすることで、子ども自身が状況を理解しやすくなることがあります。
今回は、日常のさまざまな場面で活用できる「見える化」についてご紹介します。
◆「分かっているけど、できない」とは限らない
大人からすると、
「さっき説明したから分かっているはず」
と思うことがあります。
でも、子どもによっては、
・言葉だけでは情報を整理することが難しい
・一度にたくさんの情報を受け取ることが苦手
・次に何をすればいいのか分からない
・終わりが見えないことで不安になる
など、さまざまな理由で行動につながりにくいことがあります。
そのため、
「分かっているのにできない」ではなく、「分かりやすい方法が違うのかもしれない」
という視点を持つことが大切です。
◆「見える化」ってどんな支援?
「見える化」とは、言葉だけで伝えるのではなく、目で見て分かる形にすることです。
例えば、
「宿題して、終わったらおやつを食べて、そのあと遊ぼう」
と伝える代わりに、
①宿題
↓
②おやつ
↓
③自由時間
と、順番を絵や写真、文字などで示します。
これだけでも、
「今は何をするのか」
「次は何があるのか」
「いつ終わるのか」
が分かりやすくなります。
◆「選べるようにする」のも見える化
「何がしたい?」
と聞かれても、選択肢が多いと決めることが難しい子もいます。
そんなときは、
「折り紙とブロック、どっちがいい?」
のように、選択肢を見える形にして提示する方法があります。
写真や実物を見せることで、
「これならやってみたい」
と、自分で選びやすくなることもあります。
大切なのは、大人が決めてあげることではなく、子ども自身が選択しやすい環境をつくることです。
◆「あとどれくらい?」を分かりやすくする
子どもにとって、
「もうすぐ終わるよ」
という言葉の「もうすぐ」が分かりにくいこともあります。
そんなときは、
「時計の長い針がここまで来たら終わり」
「タイマーが鳴ったら終わり」
「このカードを全部終えたらおしまい」
など、終わりを目で確認できるようにする方法があります。
先の見通しが持てることで、安心して次の行動に移りやすくなることがあります。
◆「できるようにさせる」のではなく「分かりやすくする」
支援というと、
「できないことをできるようにする」
というイメージを持つこともあるかもしれません。
でも、支援の方法を少し変えることで、その子が持っている力を発揮しやすくするという考え方もあります。
例えば、
「片付けて!」
と言われても何をすればいいか分からない子に、
「この箱にブロックを入れよう」
と具体的に伝える。
さらに、箱の写真を貼って、
「ここに入れる」
と目で分かるようにする。
すると、「できない」のではなく、分かりやすい方法ならできるということがあります。
◆見える化は「その子に合わせる」ことが大切
もちろん、見える化をすれば誰にでも同じように効果があるわけではありません。
文字が分かりやすい子もいれば、写真やイラストの方が分かりやすい子もいます。
また、
「全部を見せた方が安心する子」
「今やることだけ見せた方が集中しやすい子」
など、一人ひとり違います。
だからこそ、
「何を使うか」よりも「その子にとって何が分かりやすいか」
を考えることが大切です。
◆支援は「特別なこと」だけじゃない
支援方法というと、特別な教材や専門的な道具が必要だと思うかもしれません。
でも、
・写真を見せる
・選択肢を2つにする
・順番を書いておく
・タイマーを使う
・終わりを伝える
・具体的な言葉に置き換える
など、日常の中でできる小さな工夫も支援になります。
大切なのは、
「どうしてできないんだろう?」ではなく、
「どうしたら分かりやすくなるんだろう?」
と考えてみること。
その視点を持つだけでも、子どもへの関わり方が変わることがあります。
◆まとめ
子どもに何かを伝えるとき、言葉だけが方法とは限りません。
「見る」
「選ぶ」
「順番を確認する」
「終わりを知る」
そんな方法を取り入れることで、子ども自身が見通しを持ち、安心して行動できることがあります。
支援とは、子どもを変えることだけではありません。
環境や伝え方を少し変えて、その子が持っている力を発揮しやすくすること。
一人ひとりに合った「分かりやすい」を探していくことも、大切な支援のひとつです。
放課後等デイサービス いろは・ハチドリ・リズム





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